@マナです

リップル社が2019年第2四半期のXRP市場レポートを公開したので読んでみた。

この会社は律儀にこういったレポートをオープンにする。
投資家らが気になるのは「リップル社が自社保有のXRPをどのくらい市場に売っているのか」という点だろう。これはレポートにしっかり書かれており、

2019年第2四半期のXRP市場レポート

第2四半期(4月~6月)は2億5151万ドル分(約270億円)のXRPを販売した。第一四半期は1億6,942万ドル(約183億円)分の売却だったから、90億円も増加したことになる。

凄まじい金額であり、おまけに機関投資家らにはディスカウントして売ってるものだから、市場価格で換算すればもっと高額になる。

世界全体の取引量に対するリップル社販売XRPの割合

世界全体の取引量に対するリップル社販売XRPの割合

金額だけ見れば、リップル社は凄まじい金額のXRPを売りつけていると思うが、世界全体の取引量に対しては第一四半期は0.32%、第2四半期は0.64%程度と報告されている。

この報告が本当かどうかは分からない。coinmarketcapは以前にビットコイン取引額の水増し表示を行っていたと懸念されているし、この問題が解決されたわけではない。

ゆえに、この数値は100%信じない方が良いだろう。仮想通貨市場はまだ規制が整っていないため、ウソで塗り固められている部分があると感じる。都合の悪い部分はひた隠しにしていることだろう。

RippleNetについての報告

xRapidトランザクションはQ1より170%増加。

これは仮想通貨市場が盛り上がったことにより、XRPを移動させる人が多かったからだろう。

レポートでは「取引量の勢いが、パートナー・顧客とも活気づいて継続していく」と書かれているのだが、単なるポジトークである。ビットコインの相場が急上昇したことが原因で、アルトコインにも資金が流れ込むと見込んだ投資家の取引によるものではないか。

話を戻して、MoneyGramとの提携についても振り返っている。ここでもxRapidを使っていく予定だ。

マネーグラム株価

提携ニュースを受け、MoneyGram株価が1ドル台から2ドル台へ復活。まだ財務状況、販売状況は厳しく、投資家らの目線は厳しい。アメリカ株においては10ドル未満の株価は投資対象として見られにくい。

だがxRapidの利用でコスト低減が成功すれば販管費が減少し、営業利益も改善に向かうかもしれない。そうなれば、株価も反応していく可能性はあるが、私は怖くて買えない。

xPringについて

xPringについても報告されているが、ちょっと長くなりそうなので後日別記事にて。

その他各国の状況や規制報告について

リップル社のレポートで他に言及されていたことについて、箇条書きでまとめておく

  • Libraが注目を集める
  • Amazonの対ddos攻撃を目的として暗号化システムの特許取得
  • AWSがHyperledger FabricをサポートするManaged Blockchainサービスを開始
  • TaoTao取引所のオープン
  • Google は、Googleソフトウェアを使用しているEthereumアプリビルダーが、Chainlinkとの提携を通じて、ブロックチェーン外のソースからのデータを統合できるようになると発表
  • Samsungは独自のEthereumベースのブロックチェーンの開発を発表し、独自のトークンを発行する可能性がある

その他、北アメリカ、ヨーロッパ、インド、南アメリカ、中東、アフリカの規制状況について報告。

ざっと見る限り、まだ規制整備は半ば。あと5年くらいかかりそうな印象。

レポートを読んだ感想

リップル社が仮に成功するとしても、まだ長い道のりになりそうな印象を受けた。

だが、この会社が持つ強みは500億XRP近い仮想通貨を保有していることであり、これを今後も市場にばらまいていけば、会社の運営費が枯渇する心配は当面ないだろう。

そういう意味では、リップル社は安泰であり、株主も安心だし、XRPが他の詐欺ICOトークンと違ってゴミと化す可能性は極めて低いだろう。株主にはSBIグループもいることから、SBIがXRPに価値を持たせるようにさらに活動力を上げていくと思われる。

余談だが、日本では相変わらずリップル社・XRPが人気で、ホルダーらがSNSでごぞってシェアし合う創造(想像)サクセスストーリーは見ていて気持ちの良いものではない。

仮想通貨初心者はホルダーらが創造するサクセスストーリーを読んでXRPを購入する人もいるが、高値掴みをして多額の含み損を抱えている人も多い。含み損という現実に向き合えず、思考を逃避させてリップル社とXRPを宣伝する信者のようになってしまう傾向もみられる。

投資家がこうなったらアウトだ。こうならないためには情報収集に努め、冷静で合理的な思考を忘れてはならないと思う。

このブログを書いている人

@マナです。貯金1000万円で2017年から仮想通貨(暗号通貨)売買を開始。座右の銘「外そう、自分のリミッター」。