@マナです。
ちょっと前に友人からこんな質問頂いたので、これをネタに私の考え方を書いてみます。
友人からの質問内容
ビットコイン少し買って持っておいて、宝くじ感覚で長~~く眠らせておこうと思うんだけど、ビットコインって、「ビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)あるじゃん?
どっちを買って持っておけばいいの?
これと同じ質問をちらほら頂きます。とはいえ、仮想通貨の世界を知らない人に、「どっちを持っておけば良いか?」の理由を一から説明するのはすっごく難しい。
結論から言うと、私の考えでは「今の状況ではBTC・BCH両方持っておく方が良い」です。ついでに言えばEthereum(イーサリアム)もかな。
なぜなら、ビットコインキャッシュにビットコインの価値が移っていく展開もあるかもしれないので。
ビットコインとビットコインキャッシュ両方持っておく方が良いと思う理由
なるべく専門用語を省いて説明します。
「どっちを持っておく方が良いのか」を説明する前に、「ビットコインに価値があるのか?」を考える必要があります。
ビットコインは価値があるのか?無価値になることはないのか?
Bloombergなどのメディアでは、たまに「ビットコインは無価値だ」なんてアナリストが言ってる記事を見かけます。さて、この意見について考えてみましょう。
ビットコインを生み出す(マイニング)為に莫大なお金がかかる仕組みですので、”私は”無価値じゃないと思いますよ。しかも4年毎に生み出される量が半減していく仕組みなので、無価値どころか価値は高まっていく可能性は高い。ちなみに4年に1度半減するのはビットコインキャッシュも同じ仕組みです。
ですが、ビットコインに興味無い人は「無価値だよ」「電子ゴミ」「詐欺」などと思うでしょう。だって興味無いひとはビットコインも信用していませんので、無価値に感じると思いますし、欲しいとも思いません。
じゃぁ、巨大な工場を建てて設備費、人件費をかけてビットコインを生み出している人(マイナー)にとっては無価値でしょうか?あなたがこの事業をやる側だったらどう思います?
「いやぁ、ビットコイン生み出すのに俺はこんだけお金かけてるんだもん。利益出したいしなるべく高く売りたいよ。価値を高める為にマーケティングだってするよ。周囲にも「ビットコインは凄い」って言うよ。発行枚数だって限られてるんだよ。国が無限に発行するお札とは違うんだよ。」と思いませんか?
日本だと大手企業のGMOやSBIもビットコインマイニング事業に数十億円~数百億円かけて参入しています。ニューヨークのCoinmint社は最近770億円かけてマイニング工場を建設すると発表しました。これでも無価値と言えるでしょうか?
ビットコインのこういった状況を理解している人は、「そういう仕組みなら価値はあるのでは。しかも発行枚数は2100万枚と限られているし、世界的に名も知られている。大手企業も続々参入してきている。生み出される数は4年に1度半分になる。欲しい。」と思う人が出てきます。
ビットコインに価値があると思う人、価値があると信じる人、生み出す為に設備や電力投資をし続ける人がいる限り、無価値にならないのではないでしょうか。
ビットコインキャッシュはビットコインから喧嘩別れした
このように”「価値がある」と信じられているビットコイン”は、2017年8月にハードフォークが起こってビットコインキャッシュ(BCH)が誕生しました。
ハードフォークの詳しい解説はここでは省きますが、簡単な表現で書けば「ビットコイン内にいくつかの派閥があって、喧嘩別れした」ような感じでしょうか。
ビットコインを運営・開発・生み出す人達の中に「ビットコインコア派」と「ビッグブロック派」がいたとしましょう。2017年の中盤ではビットコインの送金キャパシティがオーバーして、送金手数料が高騰したり、送金にかかる時間が1時間以上になってきたことがありました。
「これから送金詰まりをどうやって解消しようか?」という議論が盛んになり、2つの意見に分かれました。(厳密に言えば当初4つ出ていて、もっと沢山のいざこざがありました)
【ビットコインコア派】:
「ビットコインの送金詰まりは”Segwit”という方法を採用して、1つの取引データ情報量を圧縮しよう。一時しのぎかもしれないけど、将来的にはLightningNetworkの開発を進めて対処していこう。」
【ビッグブロック派】:
「いやいや、Segwit採用したところで送金詰まりはそんなに解消しないよ。1回に処理できる取引データ数を多くすればいいんだ。LightningNetworkは実用的じゃない。」
【ビットコインコア派】:
「1回に処理できる取引データ数を多くする方式は、際限ないよ。それじゃぁ根本的な解決にならない。ネットワークの転送速度の限度を超えたら、ビットコインのシステムが立ち行かなくなるじゃないか。」
【ビッグブロック派】:
「大手マイナーが専用回線で繋がればネットワーク伝播速度については問題無い。我々が考えてる方式の方が、手数料も安く、ビットコインの送受信は安定的に継続できる。」
分かりにくい用語が出てきたのでここらで止めておきますが、このようにビットコインコア派とビッグブロック派が対立しました。
そして、2017年8月に、ビッグブロック派が喧嘩別れして、ビットコインキャッシュが誕生。誕生時点でビットコインを持っていた人は、同数のビットコインキャッシュが付与される形になります。ハードフォークした時に10BTC持っていれば10BCH付与されることになりました。
ビットコインキャッシュに価値はあるのか?
「10BTC持ってれば10BCH付与される?そんなバカなことがあるか」と思う人もいるでしょうね。でもこれが仮想通貨の世界です。
ハードフォークしてビットコインキャッシュが付与される前までは、「ビットコインキャッシュに価値があるのか?」と多くの人が疑問に思っていました。
ところが仮想通貨取引所でビットコインキャッシュが売買開始になると、ビットコインの10分の1~最大10分の4くらいの相場になったのです。無から生み出されたビットコインキャッシュにすぐ価値がついたんです。不思議ですよね。
ここで、前述した「ビットコインに価値があるのか?」の解説を思い出してください。「価値がある」と信じられれば、価値が付くのです。
「価値がある」と信じられた理由は、大手ビットコインマイナーがビットコインキャッシュを推していたことや、ビットコインマイナーの一部がビットコインからビットコインキャッシュに切り替えるとアナウンスしていたことがあるんですね。
また、現在ではビットコインのマイニング収益性が悪い状況になれば、事業者はスイッチ一つでビットコインキャッシュのマイニングに切り替えられるようなシステムにしているところもあります。
ビットコインキャッシュを生み出す為に設備投資、電力投資をする人が増え始めました。ビットコインキャッシュを生み出した人達からすれば、価値があると信じてマイニングしているわけですし、なるべく高く売りたいですよね。
ですので、私はビットコインキャッシュにも価値はあると思っています。
日本の大手金融業者のSBIグループもビットコインキャッシュマイニングに参入を発表していて、「将来的にはSBIが大きなシェアを獲得する」という予定で事業計画を立てています。
eコマース事業者がビットコインキャッシュ決済を続々導入
ビットコインキャッシュの価値についてもう少し説明すると、eコマース事業者が続々とビットコインキャッシュ決済を導入し始めました。逆にビットコイン決済を中止する事業者が出始めます。なぜこんな状況になってきたのでしょうか?
その大きな理由は、ビットコインは送金が詰まれば手数料が高騰し、1送金あたり数百円~数千円の手数料がかかることがあったからです。1000円の商品を決済するのに、手数料が数百円~数千円かかるようなビットコインは使いにくいし安定しないと判断したんですね。
ですがビットコインキャッシュの場合は、現状だと送金詰まりの心配が無く、手数料がほとんど高騰しない仕組みになっています。1決済あたり手数料は数円~高くても10円ちょっとです。eコマース事業者にとっては、ビットコインキャッシュ決済の方が利便性が高いのです。
そしてビットコインキャッシュ決済を導入するということは、決済事業者も「ビットコインキャッシュに価値がある」と認めているわけです。
ビットコインとビットコインキャッシュの今後は?
以上のこと踏まえて、ビットコインとビットコインキャッシュの将来性を考えてみましょう。
正直言うと、私は今後どうなるかさっぱり分かりません(笑)
もしかしたら、使いやすいビットコインキャッシュ利用者が増加してビットコインのように認識されて価値が高まっていくかもしれませんし、ビットコインにおける新技術のLightningNetworkが上手くいってビットコインコアの価値が高まるかもしれません。
長い目で見れば、ビットコインとビットコインキャッシュどちらかが衰退してして、片方しか生き残らない展開もあるかもしれませんし、両者別々に生き残って利用され続けるかもしれません。
長期目線で見ればどうなるかは分からないことだらけですので、「過去にハードフォークしたことも考えて、BTCとBCHは同数持っておくのが良いんじゃないかな、どっちが生き残るか分からないから。」と私は思っています。
ビットコインとビットコインキャッシュ、ここで説明したような事情があるので、長期保有するつもりであればどっちかに偏った持ち方をすると、「うわー、ビットコインが無価値になってビットコインキャッシュが生き残って価値が移ってしまった!」とか、「ビットコインキャッシュはビットコインより安いから沢山買ったのに、ビットコインが生き残ってしまった!」なんて事があるかもしれませんからね。
もっと言えば、イーサリアムがこのまま進化し続ければ、ビットコイン・ビットコインキャッシュ両方とも使われなくなってしまう可能性も考えられますから、冒頭で書いたようにイーサリアムも持っておく方がいいかもしれません。
以上、私の考えでございました。ご参考頂ければ幸いです。
ビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアムを買うなら、今ならbitFlyer、bitbank
、Zaif(ザイフ)さんあたりが良いと思います。
日本円(JPY)でなるべく安く買うならZaifさんかbitbankさんを使う方が良いです。bitbankの場合、ETHはBTCで購入しなければいけませんし、bitFlyerさんの場合は簡単に買えますが手数料が高めです。
このブログを書いている人

@マナです。貯金1000万円で2017年から仮想通貨(暗号通貨)売買を開始。座右の銘「外そう、自分のリミッター」。