Loom Network(LOOM)
※この記事は4月18日初稿、4月20日に情報追記して更新しました。

@マナです。
イーサリアム開発者のVitalik氏のツイートはよくチェックしているんですが、先日こんな発言をしていました。

「LoomNetwork(LOOM)がPlasma採用するってよ。素晴らしい!」

 

LoomNetwork、名前は知っていたけど完全にスルーしてました。Vitalik氏が注目したということで気になったので、詳しく調べてみました。

Loom Network(LOOM)とは

Loom Network(LOOM)は、大規模オンラインゲーム、SNSアプリのブロックチェーンプラットフォーム。誕生は2018年3月14日。

オンラインゲームについては例えば100万人規模とか、SNSだとTwitterくらいの規模がイーサリアム上で構築できるプラットフォームを目指しているようです。

ホワイトペーパーが存在しない、とにかく製品を開発・リリースする方針

LoomNetworkが面白いのは、ホワイトペーパーが存在しないこと。そのかわり、製品(プロダクト)をどんどん開発・リリースする運営方針のようです。

既に5つのプロダクトがリリース済。

DelegateCall

LoomNetwork,DelegateCall
質問を投稿して回答することでトークンを獲得できる。ヤフー知恵袋みたいなもの。

>>https://delegatecall.com/

CryptoZombies

LoomNetwork,CryptoZombies

スマートコントラクトのプログラムコードを学びながら、イーサリアム上でゲームを構築できるプログラム。

LoomNetwork,CryptoZombies

実際に使ってみたところ、プログラムについては無知な私でも、段階的に学習できるから面白い。

>>https://cryptozombies.io/

EthFiddle

LoomNetwork、EthFiddle

EthFiddleはソリディティのコードスニペットを共有プラットフォーム。
開発者向けですね。

>>https://ethfiddle.com/

SolidityX

SolidityX,LoomNetwork

Solidityにコンパイルされたデフォルトで安全なプログラミング言語らしい。(よく分からん)

>>https://solidityx.org/

Ethdeploy

LoomNetwork,Ethdeploy
Ethereum開発者のためのDAppの展開、管理、拡張を支援するプラットフォーム

>>https://ethdeploy.com/

LoomNetworkのロードマップ

暫くの間はゲームとソーシャルアプリに力を入れて、沢山のプロジェクトを展開していく予定。
既にLoomSDKのアルファ版はリリース済み。ちなみにSDKとは「Software Development Kit(ソフトウェア開発キット)」の略です。

  • 4月:0.5リリース、Golang SDKにユーザーを追加
  • 5月: Solinityサポートのリリースが0.8、より多くの人にベータ版を公開
  • 6月: 1.0公開ベータ版 – すべての開発者が使用できるようにSDKが開かれる

6月にSDK公開予定だそうです。開発が早い!

【追記】Loom SDKの利用条件

LOOM SDKを利用するにはLoomトークンを購入する必要があるようです。また、トークン支払い量に応じてクラスが変わります。

  • 10トークン ($19.90) ーカジュアルな開発者クラス
  • 100トークン ($199) ープロフェッショナルな開発者クラス(私たちのDAppマーケットプレイスにリスティングされるといったメリットが加わる)

将来的にはLoomNetworkのDAppマーケットプレイスもリリースするようです。
いろんな人にゲームやアプリを作ってもらってマーケとプレイスで販売。購入はLoomトークンで行うモデル。

LoomNetwork運営のプロジェクト

Blockchain WorldでのEtherBoyの冒険

EtherBoyの冒険、サイドスクロールアクションゲーム。これもトークンが稼げるらしい。

クリプトゾンビWar

CryptoZombies Battlegrounds。カードゲームのようです。レアカードもブロックチェーン上で取引できる。

 
LoomNetworkのプロジェクトチーム、かなり活発に動いてるようですね。好印象。

Plasmaの採用について

LoomNetworkは前述した通り、大規模なオンラインゲームやSNSアプリのブロックチェーンプラットフォームを目指しています。

ですが、イーサリアムのスマートコントラクト処理能力は1秒間に約15トランザクション。これだと大規模な人数が利用するアプリにはネットワークが耐えられない。

この問題を解決する方法としてVitalikが提案したのがPlasmaで、1秒間に数十億回のスマートコントラクトを処理できるようになる。
Loomは大規模プラットフォームを目指しているので、Plasma採用は必然ということです。

ただ、現段階では開発中でセキュリティが100%保護できるかは保証できなかったり、イーサリアムがPoS(Proof of Stake)になることが前提。つまり、イーサリアムもLoomNetworkもまだ開発途中で成功するか分からないプロジェクトってことです。

だけど、個人的には期待値はかなり高め。イーサリアムは今後さらに面白いことになると予想していますが、LoomNetworkも面白そう。プロジェクトチームが「みんなでいろんなもの作ってワイワイやりましょう」という印象を受けました。

【追記】マーケットのターゲット国

LOOMNetworkマーケット

LoomNetworkのマーケティングは4月16日に多言語展開を発表。英語に加えて、中国語・ドイツ語・韓国語・日本語に対応させました。

先述したCryptoZonbie(ゲーム開発のコードを学べるプラットフォーム)も既に多言語化されています。コード学習の文章も全て日本語化されています。

【追記】LOOMの発行枚数など

発行枚数:1,000,000,000LOOM(10億LOOM)
供給数:490,328,320 LOOM
公開日:2018年3月

LoomNetworkプロジェクトはICOを行わずに、プライベートで資金調達を行って対価として投資家にLOOMトークンを配布したようです。techstarsでファンドを募ったプロジェクトのようですので、実質ICOみたいなものでしょうか。
原価は分かりませんでした。Kucoinで上場後、初値は0.076USD(約8.2円)でした。

Loomトークンを持っていれば、LoomNetworkプラットフォーム内にアクセス出来たり、Loom上のアプリトークンをイーサリアムに換える場合に利用できる。
また、LoomNetworkで構築したアプリ内で利用できるトークンとイーサリアムを交換する為のブリッジとしても利用できるようです。

【追記】LoomNetworkトークンの購入価格2種類ある

LoomNetworkトークン購入方法

Loomの公式サイトではMETAMASKを利用してLoomトークンが直接購入できるんですが、1LOOM=1.99ドル(約216円)

LoomNetworkトークン相場

ですが、Kucoinだと1LOOM=30円くらいなんですよ。(2018年4月20日時点)

両者のトークンは別物かと思って調べてみたら同一でした。現在は取引所の方が安く買えます。あれれ、どうしてだろう??

【追記】取引所の方が安く買える理由

調べたところ、LoomNetworkJPのMediumで理由が書かれていましたので引用しておきます。

なぜLoomのサイトではトークン価格は$1.99なのに、Kucoinや他の取引所ではもっと安いのですか?
小売と卸の価格設定といったようにお考えください。

$1.99 は現在のLoom Networkメンバーシップの小売価格で、私たちのウェブサイト上で請求している公式の値段です。

サードパーティのリセラーはトークンを一括低価格にて販売していますが、プラットフォーム上に大規模DAppを構築する予定の開発者や、ノードを運営するために多くのトークンを購入する必要がある場合に良い選択肢でしょう。

つまり、「LoomNetwork側の公式小売価格は1LOOM=1.99ドルですが、Kucoinなどの取引所は自由価格。最初の投資家が一括取得した分のトークンを売っている。取引所でLOOMトークンを買っても、引き出し手数料が30LOOMかかるので、LoomSDK使う場合は公式サイトから1.99ドルで買った方が今のところは安上がりだ。そういう選択肢もあるってことで」という解釈だと思います。

それにしても公式小売価格と取引所相場の乖離が大きいですね。プロジェクトが発展すれば取引所での相場も伸びて乖離は小さくなるかもしれませんね。出金手数料も安くなっていくでしょう。

METAMASKにLOOMトークン残高を表示させるためのコントラクトアドレス情報

METAMASKにLOOMトークン残高を表示させるためのコントラクトアドレス情報

cotractaddress: 0xa4e8c3ec456107ea67d3075bf9e3df3a75823db0
Token Symbol: LOOM
Decimal: 18

【追記】LoomNetworkについて総括

まだあまり注目されていないようですが、久々にワクワクするプロジェクトだと感じています。

最近のICOはホワイトペーパーで投資家に夢を見させて寄付を募り、開発陣の動きもイマイチだったり、活動アナウンスもほとんど無くなってどうなっているか分からないものがあります。トークンの発行枚数も100億~1000億とか、時価総額パンプ狙いのプロジェクトが増えてきた印象。

そういったプロジェクトと比較するとLoomNetworkの動きは速くてアグレッシブ。「ホワイトペーパーで夢見てもらうよりも、我々はどんどんプロダクト開発・リリースするので、その結果で判断して!」という姿勢を感じます。トークンの発行枚数も10億なら割とまともかも?

SDK(コード開発キット)の公開も早いですし、既に複数のプロダクトを出している点、コード学習のプラットフォームを作って、LoomNetworkでより多くのDAppsを作って貰って盛り上げようという感じが良いですね。久々にまともなプロジェクトを見た気がします。

以上、LoomNetworkについてでした。ご参考頂ければ幸いです。

このブログを書いている人

@マナです。貯金1000万円で2017年から仮想通貨(暗号通貨)売買を開始。座右の銘「外そう、自分のリミッター」。