ベネズエラのICOペトロとは

@マナです。

ベネズエラがICOをしてペトロを発行するようですが、多分殆どの人は「へーー」と流しているのではないでしょうか。

ですが、調べると面白いですよ。ペトロが一体どんなものかをざっくり解説しておきます。


仮想通貨「ペトロ」の概略

  • 1ペトロ=原油1バレル(約160リットル)の価値、国家のお墨付き
  • 販売価格は1ペトロ=60ドル
  • プレセールでは何と60%オフ(笑)1カ月間続く
  • 総発行枚数は1億ペトロ
  • プレセールでは3840万ペトロを販売
  • その後は4400万ペトロ販売、ディスカウント無し
  • ペトロは原油と交換はできない
  • ベネズエラ市内で利用できるようになる予定
  • 取引所上場は保証されていない
  • NEMブロックチェーンのモザイクを利用している

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これを読んだだけで「あれ??」と思われる人も多いのではないでしょうか。

仮想通貨1ペトロ=1バレルの裏付けを国家が与えて、それをプレセールで60%オフで全発行量の約40%を販売する・・・
さらにペトロは原油と交換できない・・・
取引所に上場するか分からない・・・

はい、ペトロはそんな感じのICOです。

後から掴んだ人が損する仕組みのICO

話題のICOなのでどこかの取引所で取り扱うとは思いますが、60%ディスカウントで買った人が売り抜ける構図ですな。

だけども、1ペトロ=1バレル(約60ドル)というお墨付きがあるので、ホルダーは「1ペトロは60ドルだ」と思い込むわけです。そしてプレセールで60%ディスカウントで販売してるんですな。「あれれ?どうなるんだ?」と思うでしょう。

果たしてこのプレセールによる歪みが今後どうなるかは注目するべきところです。

ベネズエラは無価値のトークンを販売して外貨を獲得できるうえに、ICOという手法なので投資家保護をする必要も無し。国策でベネズエラ市内でペトロが使えるようにすれば、国は安定するかもしれないという策です。

で、なぜ今回このICOを行ったかですが、ベネズエラはハイパーインフレ中なんですな

ベネズエラのハイパーインフレ

ベネズエラボリバルドル相場

今日現在にベネズエラバリボルドル相場です↑。
1ベネズエラボリバルドル=3×0.00001US(0.00327ドル・0.356円)・・・やっす。

ハイパーインフレが起こった流れと理由は「ベネズエラ危機の概説」や「NHk・混迷するベネズエラ」をご参考に。

国の通貨危機が起こると、ドラリゼーション(国の通貨を他国の安定通貨・ドルなどに換えてしまう)を採用して危機回避する方法がありますが、今回の仮想通貨ペトロはこれと似たようなものでしょう。

ドルを買わずして、国家が価値のお墨付きを与えた仮想通貨を発行して販売、それを国の通貨として流通させてハイパーインフレを終わらせようという魂胆。

そんなICOでも初日で750億円くらい集まったんです。まぁ、60%オフなら買う人いるでしょうね。取引所に上場した直後半額になっても、10%は儲かるわけです。

調子に乗ってペトロゴールドの販売も開始!

さらにベネズエラ政府が調子に乗って味をしめたのか、次は「ペトロゴールド」の発行を発表。

これはベネズエラの「金(ゴールド)」に裏付けされた仮想通貨で、ペトロと同じ手法でトークンセールを行ってくるでしょう。

ペトロの結末はいかに

ベネズエラのペトロ・ペトロゴールドの結末がどうなるのか、個人的にはすっごく興味深い(笑)

ちなみに日本円も将来的には他人事じゃありませんからね・・。資産はいろんなものに分散しておいた方が憂いなしです。

ではでは、皆さま良い週末を。

このブログを書いている人

@マナです。貯金1000万円で2017年から仮想通貨(暗号通貨)売買を開始。座右の銘「外そう、自分のリミッター」。