@マナです。

コインチェックさんから5.2億NEM(XEM)が盗まれて以来、新聞・テレビ・ブログで事件について騒ぎ立てられていますなぁ。

1週間くらい前に、私の75歳の義理父がどこから聞いたのか「ネムって中国絡みなんだって?中国危ないなぁ・・」とボソッと言ってきたので、

「お義理父さん、違います。中国じゃない(笑)間違った情報に毒されないで(笑)」と言って、正しい情報を伝えておいたところ、

NEMに関する誤報

・・・とは言ってませんが、「やっぱりテレビって嘘多いんだなぁ・・。」とシミジミ話しておりました。
その後興味を持って、仮想通貨の番組をチェックしまくり、「ワシも100万円分仮想通貨買ってみる」と言ったわけですが。

ということで、最近よく見るNEMに対しての勘違いについて言及しておきます。

勘違い1.NEMは中国絡み?

NEMは中国と絡んでません。
2016年頃までは「ビットコインは中国人が沢山買ってる」というイメージが根強いから、「仮想通貨=中国」と脳内で繋がってるんじゃないだろうか。

今や中国は仮想通貨を国家でコントロールしようとしていて、ビットコインは中国元で買えなくなりました。ICOや取引所、マイニングの規制も厳しくなりつつあって、仮想通貨事業者は中国以外の国に拠点を移しているとことです。大手マイナーのBITMAINも海外複数支店を既に作っていて、電気代の安い国でマイニング事業継続しようとしています。

話をNEMに戻しますが、NEM財団はシンガポール拠点。NEMブロックチェーンのユースケースやパートナー企業を増やすべく活動している財団です。
NEMに関して情報収集して1年になりますが、NEM財団は真面目に活動してますよ。パートナー企業も増えていて、開発も継続して行っています。
詳しく知りたい人は財団の公式サイトを見てください。

NEMは中国絡みじゃない

公式サイトのメニューに「NEM中国」とありますが、これは中国向けにNEM情報を発信するサイトへのリンク。中国市場は大きいですからね。今や仮想通貨市場では中国へのリーチは当たり前です。ほとんどのICOのホワイトペーパーも中国語版があるでしょ。

勘違い2.NEMは危ない?

NEMは危なくない。

脆弱性が発見されたこともなく、むしろ中国CERTではNEMは他のブロックチェーンに比べて安全性が高いという報告を出しています。(ソースはこちら

NEMの仕様や性能、セキュリティに問題も無く、Nanowalletを使えば自分でマルチシグ設定もできるので、むしろ安全です。

危ないのはNEM及び仮想通貨を管理している人たちの管理方法。
私がこのブログで結構言ってるのですが、取引所にNEM置きっぱなしにしたり、ウォレットの秘密鍵管理が適当で忘れたり流出させてしまったりしていることが問題。

仮想通貨市場は投資家保護制度が無いんです。今はどこの仮想通貨取引所でも安全とは言えず、世界中のハッカーがパンパンに詰まった金庫(取引所のウォレット)を狙っているわけです。コインチェック社の管理体制も問題点が指摘されていますが、取引所に置きっぱなしだと盗まれたら返還される可能性は少ないんです。それなら、自分のウォレットに避難させておいた方が狙われる可能性は低い。

また、どこかのブロガーさんが「今回の盗難事件ではNEM財団やNEM自体への信頼がゆらぎかねない」みたいなことを書いていたのを見かけましたが、全くの勘違いです。

たとえ話をしましょう。
A地方銀行が銀行強盗に襲われて580億円盗まれました。あなたはその事件を知って、日本銀行と日本円への信頼はゆらぎますか?

揺らぎませんよね。預けている銀行への信頼は揺らぐかもしれませんけど、その後も日本円を継続して利用するでしょう。

今回のNEM盗難事件にこのたとえ話を当てはめると、

  • A地方銀行 = コインチェック
  • 銀行強盗  = コインチェックからNEMを盗んだ人
  • 日本円   = NEM
  • 日本銀行  = NEM財団・開発者

 

一番悪いのは強盗。被害者はA地方銀行(コインチェック)。ただし、ガチガチの金庫を使っていれば被害は防げた可能性があるという点では管理体制が甘かったのでは、と突っ込まれている状態。
そして、投資家保護制度が無い状況で仮想通貨を購入し、その銀行を使って預け入れてた場合は何か事件が起きても残念ながら自己責任・・。

という感じで、NEM自体に何か問題があったわけじゃありません。

で、NEM財団は今回の強盗逮捕のために協力している状態です。強盗事件なら警察があれこれ動くことが普通ですが、警察のサイバー班もNEMを熟知しているわけじゃない。だからNEM財団と協力しているんですな。NEM財団にとっては今回の事件はほとんど関係無いのに、時間を割いてくれているわけです。

5.2億NEMが投げ売られて暴落するのでは?

現在盗難されたNEMにはモザイクでマーキングされて、多くの仮想通貨取引所に「このアドレスから入金されたNEMのアカウントは取引させないでね」と協力要請をしています。

これだと犯人もそう簡単にNEMを売ることができないですし、換金しようとすれば足がついて逮捕されるリスクが一気に高まります。
たまに「匿名通貨に換えれば足が付かなくなるのでは?」という意見も見ますが、その前のNEM入金の段階でIPアドレスが取引所側に知られるので、易々とは動けないでしょう。私なら怖くて換金できませんよ。

分散型取引所(DEX)だったら個人情報無しで売買する事も可能ですが、現在大量のNEM買いはほぼ皆無。

とはいえ、誰もが予想外の手を考え出せるような超天才が今回の犯人だったのなら、どうなるかは分からんです。

 
でもね、一番厄介で危ないと思うのは、

間違った情報を鵜呑みにした人の行動

なんですな。

このブログを書いている人

@マナです。貯金1000万円で2017年から仮想通貨(暗号通貨)売買を開始。座右の銘「外そう、自分のリミッター」。