@マナです。

NEM推しの方々はよく「カタパルトが来れば!!!」という発言をしていたり、関連する記述を見かけるのですが、私からすれば「だから何?」とも思ってます。

NEMに興味ある人を取引所登録への勧誘の目的でNEM推し記事を書いている人が大半だと思いますが、「NEMはこんなにも凄い」という内容だけのものが多すぎて、正直言って「ん~~~・・・・・・・」と感じています。仕様や機能面ばかりを書いてて現状書いてないよね。

仕様や機能は素晴らしい、じゃぁ将来使われるか?は別問題。
ゲームのハード機の歴史を考えて頂きたい。「性能凄い」と言われ世に放たれたものが、数年で消えていったものも沢山あるわけで。消えていったハード機に共通したものが人気ソフトの不足。

結局プラットフォーム系の生き残りで大事なものは、そのプラットフォームを利用したソフト開発の需要なんじゃないかなと思います。

NEMのカタパルト(catapult)で出来る事

カタパルト(catapult)は最初はプライベートブロックチェーンのmijinに実装されて、ホワイトペーパーによるとその後NEMに実装されるのは以下の機能らしい。


  1. 秒間4000トランザクションの処理性能
  2. 外部接続性の高い、高パフォーマンス且つスケーラブルなAPIゲートウェイサーバのレイヤ
  3. APIレイヤにおけるNoSQLデータベースの採用
  4. 組み込み型の預託(エスクロー)サービス。トランザクション型コントラクト
  5. プロセス駆動、あるいは手動でアクティベートされるトランクション機能。必要に応じて多重認証設定が可能
  6. 全アカウントが複数台帳上で複数アセットを持ち、従って銀行の提供するあらゆるサービス用に用いることが可能である。(例えば一つのアカウントで米ドル、ユーロ、ポンド、金、金利スワップ、投資信託などを持つことができる。もちろんそれぞれトランザクションとバランスシートの履歴を保持した状態で可能)
  7. アカウントの凍結
  8. 説明責任を果たしつつ、監査証跡可能なトランザクションの取り消し

もうちょっとあるんですけど、全部書くのは面倒なのでこのくらいにしておきます。
トランザクション処理性能についてはホワイトペーパーで「3000」になっていますが、その後テレグラムで「4000は出せる」という話になっているようなので4000に変更して書いています。

テックビューロ社の朝山CEOの先日のコメントではもっと凄いようなことを仰ってましたので、公開を待ちましょう。

秒間4000トランザクションの処理性能について

多くの人はNEMの「秒間4000トランザクションの処理性能」に注目しているのを目にします。トランザクションとは取引のことで、VISAのシステムも秒間4000くらいの取引をこなせることで「VISA並になる!」という発言も見ます。

ではまず、NEM現状がどのくらいの処理性能かを知って頂きたいので書きますが、NEMの現在の処理性能は秒間2トランザクション。1分間で120トランザクション。ブロック生成間隔は60秒ごとなので、ビットコイン比べると承認は速い。だけど数をこなせない。

ビットコインは秒間6トランザクションの処理性能なので、NEMは大体これの3分の1。「NEMの送金は速い」という意見も見かけますが、これは単純にNEMチェーンの利用者が少ないだけです。

NEM Blocksのページを見れば分かりますが、

NEMブロックのトランザクション,catapult

↑このように、1ブロック(60秒間)に1ケタ台のトランザクションしか利用されていない。カタパルト実装されなくても120まで利用できるんですよ。

NEMブロックのトランザクション,catapult

たまに10とか20くらいのトランザクションも入っていますが、ゼロもある。ハーベストしている人は分かると思いますが、ハーベストで「0(ゼロ)」のことありますよね。これはトランザクションが入っていない空のブロックをハーベストしたからです。

この状況からお分かり頂けたかと思いますが、NEMはほとんど使われていません。だからカタパルト(catapult)が実装されて秒間4000トランザクション使えるようになっても、「じゃぁNEMを利用しよう」という人が増えなければ宝の持ち腐れになる。

現在のNEMの仕様が秒間2トランザクションであることがネックになっていて、使えないなぁ・・と思っている人がいたら、カタパルト(catapult)の実装で「そんなにトランザクション処理できるの?じゃぁNEM使ってみよう」ということになるかもしれませんが。

その他に追加される機能も、基本的にはmijinのようなプライベートチェーンにとっては便利と思うもので、オープンソースのNEMチェーンで需要があるか、私は分からないです。

NEMのこれからはマーケティングが大事

NEMにとってこれから重要になるのはマーケティング。現状でほとんど使われていないんですもの。使われてないのに、

NEMの時価総額

時価総額こんだけあるんでっせ。冷静に考えれば「価値とはいったい・・・」と悩むレベル。しかも、半分くらいは日本人の購入で成り立っている。どんどん実需に発展させていかないと、(´・ω・`) (´・ω..:;.:… (´:;….::;.:. :::;.. …..サラサラサラ です。

仕様や性能でマーケティングすれば今のSONYのスマホマーケティングと似たようなものになる。観察している人はご存知かと思いますが、Xperiaはカメラ性能とか防水とか、そういうのだけで売り込んでますよね。人はこういう売り込みのされ方だと「欲しい」とは思わない。ゆえに赤字事業です。iPhoneは仕様でマーケティングせず、ライフスタイルの変化をイメージさせて売り込んでる。「iPhone持てばオシャレになれそう」「素敵な生活になりそう」とイメージさせている。これが成功のカギになってます。

なので、「NEMはこういうことに使えますよ」「現状、これだけの管理コストがNEMチェーンを利用するだけでこれだけ減らせますよ」「NEM使えばこういうアプリケーションの構築が簡単ですよ」というように「NEM使えばこうなる、このように変化する」という宣伝と提案を、プロジェクト側はもっとやらなきゃいかんと思うのですよ。

CCさんの事件で日本中から世界の仮想通貨トレーダーはNEMを知ったわけで、認知度はかなり高まった。
なので、次の展開は実需に向けてのマーケティングが大事。

幸い、日本にはNEMのニュースをメインで配信している@トレストさんやNEMバーを立ち上げた@暗号太郎さん達がいる。この方達はNEMを盛り上げようとしてくれていることが素晴らしい。まだ小さいですが、NEM経済圏の先駆けを作ってくれています。

最初は小さい事から始まり、後に大きくなっていけば良いと願ってはおりますが、NEMチェーンを利用した大きな事業獲得のマーケティングとなると、やはりプロジェクト側のマーケティングが肝になるんですな。

アプリ開発コンテストもやってましたが、あれ、結果はどうなったんだろ。そういう取り組みもどんどん行って欲しい。

PoW信奉のビットコイナーからは、「NEMのPoIはPoSの改悪」「ゴミチェーン」と批判されることもあるのですが、仕様上だけの問題でしょう。仕様は開発で変更できる。
生き残りの肝は実需に結び付けられるかが大きく関係している。

私はNEMを応援していますよ。ホルダーですからね。以上。

このブログを書いている人

@マナです。貯金1000万円で2017年から仮想通貨(暗号通貨)売買を開始。座右の銘「外そう、自分のリミッター」。