仮想通貨(暗号通貨)で利益が出た場合の税金はいくらか?

※この記事は3カ所の税務署と3人の税理士の情報をもとに作成しておりますが、お住まいの地区によっては当記事の内容が全て当てはまらない可能性もあります。正確な情報を得られたい場合は最寄りの税務署にお問い合わせ願います。
※2017年12月1日、国税庁から仮想通貨の税金計算方法のアンサーが出された内容を反映しています。

仮想通貨(暗号通貨)で含み益が出て喜んでる皆さん、こんにちは、@マナです。

取引所のチャットを眺めてると「爆益じゃー!」という喜びの声と同時に「税金っていくらなんだろう?」という声も散見します。

おそらくほとんどの人が税金に関する知識が無いと思われますので、ここでは”仮想通貨の利益にかかる税金はだいたいどのくらいか”を説明したいと思います。

仮想通貨(暗号通貨)の利益にかかる税金

仮想通貨(暗号通貨)にかかる税金は、所得税・都道府県民税・市区町村民税の3種類です。

1月~12月の間に利確したトータル金額から原資を差し引いた金額が利益になります。

細かい計算は面倒でしょうから、トータルでどのくらいかが一目瞭然の表を作ってみました。

仮想通貨の利益 税率
195万円以下 約15%
195万円を超え 330万円以下 約20%
330万円を超え 695万円以下 約30%
695万円を超え 900万円以下 約33%
900万円を超え 1,800万円以下 約43%
1,800万円を超え4,000万円以下 約47%
4,000万円超 約51%



本当はいくらかの控除がありますので、状態によっては上記表よりも安くなりますが、かなり大雑把に計算するとこんな感じです。
1000万以上の利益になれば3割~5割は税金で消えると思っていた方が良いでしょう。

【追記】もうちょっと厳密な表

控除分が知りたいという声がありましたので、もうちょっと厳密な表を追記しておきます。
控除を含めると税金は結構安くなります。

仮想通貨の利益 所得税率 控除額 住民税
195万円以下 5% 0円 10%
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円



以下、雑所得扱いの場合の税金例です。
お住まいの税務署によっては「譲渡所得で申告してください」と言われることもあり、その場合は仮想通貨の利益から50万円を控除した額が課税所得になります。

仮想通貨(暗号通貨)の所得は雑所得扱いになりました。

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が100万円の場合

所得税=(100万円- 0円) ×5% =5万円
住民税=100万円×10%=10万円

税金の合計・・・15万円

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が195万円の場合

所得税=(195万円 – 0円)×5% =9.75万円
住民税=195万円×10%=19.5万円

税金の合計・・・29.25万円

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が300万円の場合

所得税=(300万円 – 9.75万円)×10% =29.025万円
住民税=300万円×10%=30万円

税金の合計・・・59.025万円

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が600万円の場合

所得税=(600万円- 42.75万円)×20% =111.45万円
住民税=600万円×10%=60万円

税金の合計・・・171.45万円

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が900万円の場合

所得税=(900万円 – 63.6万円)×23%=167.28万円
住民税=900万円×10%=90万円

税金の合計・・・257.2万円

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が1300万円の場合

所得税=(1300万円 – 153.6万円)×33%=378.312万円
住民税=1300万円×10%=130万円

税金の合計・・・508.3120万円

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が1800万円の場合

所得税=(1800万円 – 153.6万円)×33%=543.3120万円
住民税=1800万円×10%=180万円

税金の合計・・・723.3120万円

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が3000万円の場合

所得税=(3000万円- 279.6万円)×40% =1088.1600万円
住民税=3000万円×10%=300万円

税金の合計・・・1388.1600万円

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が4000万円の場合

所得税=(4000万円 – 279.6万円)×40% = 1488.1600万円
住民税=4000万円×10%=400万円

税金の合計・・・1888.1600万円

1月~12月中に仮想通貨(暗号通貨)の利益合計が5000万円の場合

所得税=(5000万円 – 479.6万円)×45%=2034.1800万円
住民税=5000万円×10%=500万円

税金の合計・・・2534.1800万円

日本は累進課税方式ですから、利益が増えるほど請求される税金額も大きくなっていきます。
5000万円以上の含み益を一括利確したら、半分は税金で消えます。(苦しい)

困ったことに総合課税と見なされる

困ったことに、仮想通貨の利益は雑所得扱いになるので、確定申告時は”総合課税”になります。
総合課税とは、他の所得と合算して計算する方法のこと。

総合課税の例

例えば、2017年の給与所得が500万円、仮想通貨の利益が300万円だったとします。

500万円の給与所得にかかる所得税は「(500万円 ― (控除)42万7500円) × 0.2=91万4500円」。この91万4500円は会社側が源泉所得税として、自動的に差し引いてくれています。

仮想通貨にかかる税金,総合課税の例

所得税率表では、↑緑枠の区分の税率が適用されていることになります。

ですが、仮想通貨の利益が300万円加わったことで、所得合計は800万円。
そうなると、

仮想通貨にかかる税金,総合課税の例

さらに高い税率が適用されることになります。給与と仮想通貨の利益両方に、高い所得税率が適用されてしまいます。

会社勤めの場合、所得税は源泉所得税として自動的に引かれています。ですが、確定申告をしたらさらに高い税率区分が適用になるので、会社で源泉徴収されている分でも不足した税額を、税務署に確定申告期限(次の年の3月15日まで)納付する必要があります。

つまり、このケースでは給与所得の分の税金が増えます。

「(500万円 ― (控除)63万6000円) × 0.23=100万3720円」

会社で払っている税金に対して、8万9220円所得税が増えることになります。増えた分の所得税は、確定申告時に自分で税務署に納付します。

さらに仮想通貨の利益300万円にかかる税金は、

「(300万円 ― (控除)63万6000円) × 0.23=54万3720円」

ややこしいですよね。確定申告は税理士さんにお願いしたほうが良いです。

不安な人は税理士に相談

そこそこ利益が出ていて初めて確定申告する人は、正しい申告は現実的にはかなり難しいと思われます。

「利確益があるけどよく分からないから、仮想通貨(暗号通貨)の税金について丸投げしたい」という人は、税理士に相談するのが心配なく過ごせるでしょう。確定申告に10万円前後はかかってしまいますが確実で安心です。

自分でよく分からずに申告した結果、2~3年後に税務調査に入られて過少申告などが発生していたらどうなるか。
過少申告税に加えて2~3年分の延滞税が発生してプラス2割くらいの税金が発生する事もあります。

また、暗号通貨に関する法整備はまだととのっていませんので、税務署ごとによって対応が違っている状況です。こんな中で自分だけの判断で申告をすれば、間違う可能性の方が高いと言えるでしょう。

私は9月に入ってから既に第一次相談を開始しています。「仮想通貨(ビットコイン)、ITの税務が得意な税理士さんを希望」と言えば、担当の人が探してメール連絡してくれる紹介サイトで探しました。その後、紹介してもらった税理士にメール・電話・面談など自由に連絡して、お願いするかを決める流れです。

年末近くになると税理士が確保できなくなりますので、早めの相談依頼・相談予定の確保をされることをお勧めします。
遅くても12月頃には相談したほうが良いと思います。税理士さんに申告書類作成してもらった方が楽ですし安心ですよ。

【私が利用した税理士紹介サイト】
税理士紹介エージェント

どの段階で課税義務が発生するか?

仮想通貨(暗号通貨)は「円(JPY)に利確した段階で、課税義務が発生する」は現在の税制では確定。
コインチェックさんなどを利用してしょっちゅう円で利確していれば、税金の計算は複雑になり、課税額も増大していきます。

加えて「ビットコインとオルトコインを交換した段階でも課税義務が発生する」に確定となりました。2017年12月1日の国税庁のアンサーで明示されています。

損益は通算できる

仮想通貨売買益の損は通算して計算します。

たとえば、1月1日~12月31日までの仮想通貨売買利確益が1000万円、損切り額が500万円としたら、利益は差し引き500万円。
確定申告書の雑所得欄に記述する額は500万円でOKということになります。

なので、12月31日までに含み損が出ている仮想通貨があれば、一旦損切りをすることで、その年の利益を減らすことができます。
どうしてもまた欲しかったら、すぐに買い直せば良いのです。

サラリーマンの場合は年間利益20万円以下は確定申告の必要無し

仮想通貨(暗号通貨)の利益が年間20万円以下の場合、確定申告の義務は生じません。(ただし住民税の支払い義務は必要になりますので、3月中旬までに市区町村役場の税務課に所得申告が必要になります)

ですが、仮想通貨取引きの他に何かの副業をしていて、その利益合計が20万円以上になった場合確定申告が必要になります。

税金はいつ支払うのか?

確定申告書の提出期限が毎年3月15日頃で、そこから2週間以内に上の表から10%を差し引いた分を税務署に納付する必要があります。
残りの10%は住民税で、これは翌年度の5月以降です。

請求・支払い時期の例

例えば、2017年1月から12月での仮想通貨(暗号通貨)利益が500万あったとします。

この場合は2018年3月15日頃まで確定申告書を提出、2018年3月末まで約57.3万円を税務署に納付、2018年5月以降に住民税50万円を納付する必要があります。

住民税については、ご丁寧に納付書が自宅に送られてきますので、それを使って銀行などで支払うだけです。

時効は実質的に無し

「税金は5年逃げ切れば時効」という人もいますが、これは実質的には無しです。
税法上はたしかに時効が設定されてはいますが、督促が行われれば時効のカウントはリセットされます。

税務署は通常、3年間わざと泳がせます。その方が延滞税をがっぽり取れるからです。利益が出て未申告を続けていても、3年後に突然電話がかかってきて訪問、2~3日家に居座ってじっくり調査。恐ろしいですよ。

ですが、5年以上前の取引に遡って、その分の未申告利益が課税されることは通常ではありません。

延滞税・無申告加算税・重加算税

時効が無いどころか延滞税が適用されます。だいたい年9.2%の金利が適用されます。つまり、申告しなかった税金が100万円あれば、1年間放置しておくと9.2万円の延滞税がかかります。

おまけに無申告加算税の場合は50万円までは15%、50万円を超える部分に対しては20%かかります。
所得隠しをした場合は重加算税で35%~40%。こうなると、仮想通貨(暗号通貨)の利益の8割以上税金でもっていかれることになります。

節税対策

ふるさと納税

サラリーマンで手っ取り早い節税方法はふるさと納税でしょう。

ふるさと納税をした金額分、翌年の住民税請求から差し引かれます。(お得な納税には金額の限度があるので、ふるさと納税ガイドや、ふるなびなどを参考に)

2017年中の仮想通貨(暗号通貨)利益に対しては、2017年中に行ったふるさと納税分が適用されます。今年すでに大きな金額を利確された方は、12月までにふるさと納税を検討された方が良いでしょう。

何もしないで税金を支払って利益が目減りするよりなら、特産品なんかを貰った方がお得です。PCや温泉一泊旅行券など、食べ物以外も沢山ありますので、節税しながら現物資産に換えることが可能です。

今はクレジットカードで簡単にできますので、我が家でも限度ギリギリまで納税して楽しんでいます。

開業する(個人事業主になる)

なるべく大きく節税対策をしたいのであれば、個人事業主の開業届けを早めに出して開業することです。一般のサラリーマンであれば白色事業者で良いでしょう。青色だと65万円の控除特典が受けられますが、複式簿記・決算報告書が必要ですので大きな手間がかかります。

白色でも帳簿の作成義務は発生しますが、仮想通貨売買をするのにかかった経費を控除することができます。

控除できる項目としては、電気代・ネット回線料金・スマホ料金・事務所家賃・書籍・交際費・ハードウェアウォレット代・その他PC周辺機器や消耗品を購入したものについてです。

電気代・ネット回線料金・スマホ料金については生活との併用になりますから、25%~50%が経費になります。(家事按分と言います)

事務所家賃については、貸家やアパート暮らしの場合、仮想通貨(暗号通貨)をするための部屋の分を経費にできます。
例えば4部屋ある貸家(家賃10万円)に住んでいて、内1部屋に机とPCを置いてそこを仮想通貨(暗号通貨)売買の事務所にしているとすれば、月25,000円、年間30万円を経費計上できます。

交際費については、例えば「仮想通貨(暗号通貨)情報交換のための懇親会」などを開いて飲食すれば、それを経費計上することができます。仮想通貨(暗号通貨)関連でどこかに出張に行った場合は、その交通費や宿泊費も経費計上できます。

マイニングするために購入した機材やクラウドマイニングも経費計上できます。私はクラウドマイニング(マイニングの外注のようなもの)を利用しました。

開業はハードルが高いと感じられている方は多いと思いますが、やってみれば簡単です。用紙を1枚税務署に提出するだけです。なんだかんだで支払う税金を100万円くらい減らすことができると思いますよ。
税金にも敏感になったり、新たな事業を立ち上げようという気持ちも湧き上がってくるのでお勧めです。

なお、個人事業届けを出した後の記帳については、クラウド会計freeeを利用しています。クラウドマイニングの経費計上・記帳の仕方の記事でも紹介しています。

個人事業税に注意

ただし、課税所得が290万円以上になると、”個人事業税”が5%プラスされてしまいまう可能性があります。

節税のつもりで個人事業になっても、利確額が大きいと利益に対して5%税金を追加で支払わなければいいけませんので、注意しください。
利益が1000万円だと個人事業税は50万円になりますから、この場合だと損になる可能性は高くなってしまいます。

とはいえ、雑所得の部分には個人事業税はかからないケースが多いので、本業ではない場合は個人事業税はかからないと思われます(この点は税務署の見解による)

さいごに

以上、ご参考頂ければ幸いです。税金はきっちり計算して払うことがベストです。

現在そこそこの利益が出ていて、今含み損を抱えている銘柄があるのでしたら、年内に1度損切りすれば、今年確定した利益を減らすこともできます。私は含み損抱えている銘柄は全て損切して、損を計上して利益を減らしました。
あとはふるさと納税もかなり利用して、クラウドマイニングに申し込んで経費計上をし、利益の先送りをしました。おかげで課税額を大幅に減らすことができました。(クラウドマイニングについての記事リストはこちら

皆さんの手元に残るお金が少しでも増えますように。


【このエントリーで紹介した外部サイト】

税理士紹介エージェント
クラウド会計freee
ふるなび

このブログを書いている人

@マナです。貯金1000万円(+475万)で2017年から仮想通貨(暗号通貨)売買を開始。座右の銘「外そう、自分のリミッター」。