こんにちは。@マナです。
先日、学習不足ながらこんなエントリーを書きました。
エントリーを書いた2日後、目に飛び込んできた大石さんのツイート。
HDDや電気代は安いです。問題はネットワークの速度です。マイニングに不利にならないようにするには、ブロックの伝播と検証すべてを0.5秒くらいでやらないと話になりません。
>ビットコインキャッシュの問題点を調べて考えてみた | 貯金1000万を仮想通貨に換えた男のブログ https://t.co/aJITo0OnAO
— 大石哲之 Tetsu Oishi HODL (@bigstonebtc) 2017年12月28日
どこで知ったのか、私のエントリーに言及頂いておりました(驚)
ここから大御所様達が問題点についていろんな意見が飛び交い、ビットコインとビットコインキャッシュの今後の展開について考える有意義な学習をする事が出来ました。
ということで、一連のツイートや記事を引用しながらまとめておきます。
ビットコインとビットコインキャッシュの今後と問題点についてご興味ある方にご参考頂ければ幸いです。
前置き長くなってすみません。
ビットコインキャッシュの問題点について
HDDや電気代は安いです。問題はネットワークの速度です。マイニングに不利にならないようにするには、ブロックの伝播と検証すべてを0.5秒くらいでやらないと話になりません。
>ビットコインキャッシュの問題点を調べて考えてみた | 貯金1000万を仮想通貨に換えた男のブログ https://t.co/aJITo0OnAO
— 大石哲之 Tetsu Oishi HODL (@bigstonebtc) 2017年12月28日
付け加えることがいくつかありますが、
・ブロックの伝搬が専用のネットワークが必要になるであろうということ
・フルノードがユーザーで管理できなくなり、SPVに依存しなければならなくなる
の2点に問題はおおよそ集約します。 https://t.co/nq84su7e3n— Junya Hirano 平野淳也 (@junya_1991) 2017年12月28日
SPVとは「Special Purpose Vehicle」の略で、”特別目的事業体”の意かな?「Simplified Payment Verification」の略では?とご指摘頂いた方もいらっしゃったけど、文脈から考えると事業体の事ではないかと思われる。
【追記】
SPVはSimplified Payment Verificationのことです。フルノードが立てられない人はブロックやtxの検証を自分でできなくなるので、SPVという仕組みに頼るしかなくなるという意味です。
— バーチャルうさぎ (@vtl_rabbit) 2018年1月1日
情報頂きました。どうやら事業体ではなく簡易検証の仕組みに頼ることになるとのことです。
つまり、ビットコインキャッシュのブロックが大きくなっていくについれて、ネットワーク伝達速度を高速にする必要があり個人がその回線を持つことは難しい。それなりの規模の事業体じゃないとフルノード管理ができなくなるだろうとのこと。
そして、ユーザー単位でのノードは簡易検証の仕組みになるということでしょうか。簡易検証は後で調べてみよう。
↓0.1〜5秒ではなくて、0.1〜0.5秒です。
仮に1秒となると、マイニングの収益性は1/600で、0.16%くらい落ちます。10病になると、1.6%%落ちます。3分になれば、30%落ちます。
マイニングはかなりシビア。 https://t.co/2fmZbPzyho— 大石哲之 Tetsu Oishi HODL (@bigstonebtc) 2017年12月28日
もちろんブロックのダウンロードと検証に2-3分かかっていいなら家庭のネットワークとPCでも可能と思いますが、2-3分たったら次のブロックができかねません。10分のブロックタイムで3分使えないというのはどうでしょう。またマイニングノードにあたっては3分マイニングできないとなると致命的です。
— 大石哲之 Tetsu Oishi HODL (@bigstonebtc) 2017年12月28日
私はマイニングについては詳しくないのですが、ブロックサイズが大きくなって伝送速度が落ちるとマイニング収益性も落ちるようだ。
単に送金が速くて安くする仕様だけじゃ解決しない。こういう問題点も絡んでくるということですな。
単純計算ですが、1Gバイトのデータを1秒で転送すると仮定して、8Gbpsのスピードが必要です。それを基準として、0.5秒以下となると、20Gbps回線契約と、LAN転送環境が最低いるのではないですかね。今の一般向けネットワークじゃまず無理ですね。
— Ryoichi Taga (@rtaga1980) 2017年12月28日
10Gbpsクラスで数十万円ですから、20Gbps必要となると、上り側品質が必要なので100万円/月以上かかるんじゃないでしょうか。こうなると、もうデータセンターの大口契約回線レベルですね。
— Ryoichi Taga (@rtaga1980) 2017年12月28日
なるほど。たしかに事業者やマイナーであれば払えるが、個人がノードを持つのは難しくなるということですね。
BCHはマイナーや事業者だけがノードをもてばよいという前提なのでネットワーク自体はなりたつかもしれません。 https://t.co/TzJ1cZk7EH— 大石哲之 Tetsu Oishi HODL (@bigstonebtc) 2017年12月28日
ビットコインキャッシュのブロックサイズが大きくなると、やはり大きな事業体じゃないとコスト面や管理のうえでも難しくなりそうだ。
ネットワークの分散化を目的としているのであればどうなのか?という疑問を持ったのですが、今後はSBIやGMOなどの企業もマイニングに参入してくる予定で、国単位でのマイニング事業が盛んになりそうな流れ。
収益性が確保できれば企業体での分散化は可能なのでは?と思った。
そうなると、結局マイナー間で伝搬する専用のネットワークがそのうち必要になるわけです。
これがビッグブロックの最大の問題点。
とはいえ、最近はこれも1つのスケーリングの形かもくらいには支持していますし、別のコインに別れたビットコインキャッシュは否定していません。 https://t.co/VpZk41Gu3V— Junya Hirano 平野淳也 (@junya_1991) 2017年12月28日
はい。そういう意味でマイナーが同士が銀行の専用ネットワークのように高速回線をお互いに貼って、一般ユーザーはマイナーのノードをSPVで信頼するという形なら、実現可能と思いますし、実際CSWなどの支持者はそうなると言い切ってます。そういう形が最終形なら、それはそれでひとつの形。 https://t.co/1dPe942RVy
— 大石哲之 Tetsu Oishi HODL (@bigstonebtc) 2017年12月28日
CSWってなんだ?
文脈から考えると、おそらくクレイグ・スティーブン・ライト(自称?Satoshi Nakamoto)の略かな。
その支持者らが「将来はマイナー・ノードは事業者間で高速回線を使ってビットコインネットワークを運用する形は可能」と考えているらしい。
しかしそうなるとネットワークもノードも検証もプロトコルの意思決定もすべてマイナーに委ねる形になり集中します。マイナーは出入り自由なのでセミ中央集権といったほうがいいかもしれません。
このあたりを良しとおもうか、嫌うかどうか、そのあたりが、BCHの将来性への評価の分かれ目だと思います https://t.co/VK4P3ePt7N— 大石哲之 Tetsu Oishi HODL (@bigstonebtc) 2017年12月28日
そうなると、結果的にはビットコインキャッシュは中央集権構造での運営に落ち着くかもしれない。
「非中央集権こそが正」という思想を持つ人は、こういう状況になったらどう考え、どう行動するんだろう??
これは今後の行く末に注目したほうが良さそうだ。
どうであれ、ネットワークが正常に維持されながら、少額決済が可能になって経済が回ればそれで良いのだ、と思う。
そう思っています。
スモールブロックの方がcensorship resistanceの観点では明らかに優れています。
ですが、マス層はcensorship resistanceなんて考えていないのは事実で、それは価格、ひいては将来のハッシュパワーに影響をする可能性があり両者を見ています。 https://t.co/AcvHMKzagA— Junya Hirano 平野淳也 (@junya_1991) 2017年12月28日
censorship resistanceを直訳したら「検閲抵抗」でした。
なるほど・・・だからビットコインキャッシュのようにビッグブロックだけでは全ての問題が解決できるわけではないのか。
スモールブロックは検閲抵抗が小さいメリットもあるが、デメリットもある。その結果が今のようなトランザクション詰まり&手数料高騰という状況を引き起こしているわけだが、今後どう解決するように動いていくのかは注目したい。
ということでブロックサイズが増えるにつれて、ふたたびマイナーの間でブロック伝播問題が表面化して、対立がおこるとおもう。50Mの付近で、再びコミュニティが分裂するのではというのが私のビッグブロック予想です。
— 大石哲之 Tetsu Oishi HODL (@bigstonebtc) 2017年12月28日
大石さんの現段階の予想はブロックサイズが50MB付近。
現在8MBブロックサイズで、実際の利用サイズは2MB~3MBほどらしい。ビットコインの現在の送金詰まりは最近だと最大でも150MBくらいなので、この先1年~2年くらいは1ブロック8MB~32MB以内で十分回せるのではないかと思った。
ただし、その先になると何か問題が起こるかもしれない。
だけど、ビットコイン利用者の全てがBCHに移ってくることも無いと思われる。BTCとBCHに分散した形でネットワークが形成されていくのでは。市場規模がどのくらいのスピードで拡大していくかは未知ですが。
自分が昔書いた記事は未だ有用だと思ってます。
ビットコインキャッシュサポーターからは何故か攻撃されますが。>ビットコインキャッシュなど、ビッグブロック派は、どのようなビットコインを作ろうとしているか。 https://t.co/lKwLdpRTdg @junya_1991より
— Junya Hirano 平野淳也 (@junya_1991) 2017年12月28日
↑このHiranoさんの記事はとても良かったので、今後の展開を少しでも確度を持たせて考えたいのであれば、読むことをお勧めします。
私が気になったのは下記の部分。
2.マイナー間のブロックの伝播速度の向上
1MBのブロックサイズを放棄し、10MBや20MBのブロックチェーンを構築すると、P2Pの伝播は困難になります。
それでもコアを支持しているのはdecentralizedかつ、trustllesな技術的最適解を現状、最も示しているからです。
また、LNを使用してもスケールできないことに対する解としては、アトミックスワップによるライトコインの利用であったりでしていけばいいです。
Hiranoさんは10MB~20MBブロックサイズではP2P伝播が困難。という意見。
このくらいのブロックサイズに達した時に副作用的な問題は浮上してくるかもしれない。
ではこのサイズに達するのは何時だろう。早ければ2018年中か、遅くても2019年頃かもしれない。
だけどアトミックスワップの存在がある。アトミックスワップは、仲介者無しで仮想通貨を交換できる仕組み。
ただし速度が遅い欠点はあるようですが、運用方法次第ではビットコインの問題点を緩和できる材料になるかもしれない。
アトミックスワップについて詳しくは、大石さんのブログで解説されているので、これも読んでおくことをお勧めします。
3つ目は、クロスチェーンでのコイン相互運用である
BTCは手数料が高く遅いが、安全が高い。通常はBTCに資産をおいておくが、必要なときに小銭をくずして高速なLTCで支払い等を行い、残った分を戻す、という使い方が可能がしたい。
アトミックスワップを使うと、BTCからLTCにスワップし、LTCで支払いなどをおこなったのち、最後はBTCに戻す、という使い方が可能になる。
つまり、利用用途に応じて好きなチェーンに乗り換えて利用するという使い方ができるようになる。
注意
ちなみに、ここでツイート引用させて頂いた方々は、ビットコインキャッシュを批判しているわけではありませんので、ご理解願います。
いつもツイートを拝見していますが、ブロックチェーン技術による決済がどういう方向に進んでいくかに対して興味を持っていらっしゃる印象です。
LightningNetwork(LN)について
ライトニングのハブが取引所みたいにコインを預かるものだと思っているという誤解が多いですね。ライトニングのハブは中継するだけで、コインは預かりません。ハブがコインを盗むこともできませんし、GOXすることもありません。
預かるしくみならライトニングなんて開発不要で今でもできます。 https://t.co/MrrCJzPZ6N— 大石哲之 Tetsu Oishi HODL (@bigstonebtc) 2017年12月28日
ライトニングネットワークはノードを立てるのに、デポジットが必要であり、ユーザー側がライトニングを使用するのはトラストレス。
一部のハブが力を持つことはあり得ることかもしれないがライトニングネットワークが銀行のようなものであるという認識がたまにあるのは誤解。 https://t.co/imCR5CfHxN— Junya Hirano 平野淳也 (@junya_1991) 2017年12月28日
LightningNetwork(LN)について誤解が生まれているらしい。
デポジットが必要ということでこういう誤解が生まれたのかと思いますが、LNのハブはあくまで中継するだけとのこと。
とはいえ、ライトニングネットワークで一部のハブが力を持つことは全く問題でないとも思っておらず、それはコインストリートでも指摘しました。
と同時に、だからビットコインキャッシュがいいというのは安易すぎて、レイヤー2を使わないビッグブロックにも様々な問題があります。
どちらも社会実験。— Junya Hirano 平野淳也 (@junya_1991) 2017年12月28日
コインストリート(有料動画)でLightningNetwork(LN)について話すようです。
ちなみに私も登録してるのでたまに見ています。1動画が数十分クラスなので、時間がある時にしか見れていませんが・・。
動画内容は初心者向きではありません。仮想通貨を触ってある程度の専門知識や技術・仕組みがぼんやり理解してから登録すると楽しめると思いますよ。
さいごに
ビットコイン・ビットコインキャッシュともこの先どうなっていくか分かりませんが、どちらも前に進んでいるのでこの先の展開は楽しみです。
ん?相場価格の話ですか?
それもどうなるか全く分かりません。私はまだしばらくは両方とも使われていくと思っています。
ビットコインはSegwitの普及率がまだ低いので、取引所やウォレット対応次第では送金詰まりを大きく緩和できる余地があります。
また、市場拡大に伴って需要も伸びて、相場価格も上がるのではないでしょうか。
どっちがどのくらいの伸び率になるかも、需要の大きさ次第でしょう。さて、2018年は何が起こるでしょうか。
以上、ご参考頂ければ幸いです。
とりあえず、私はBCH決済導入方法のエントリーを年末年始も作業を進めようと思います。
※大石さん、Hiranoさん、Ryoichi Tagaさん、Higashiさん、ツイート引用させて頂きました。ありがとうございました。
このブログを書いている人

@マナです。貯金1000万円で2017年から仮想通貨(暗号通貨)売買を開始。座右の銘「外そう、自分のリミッター」。