※このエントリーは20時47分に追記して再更新しています。
こんにちは、@マナです。
最近多い質問がこれ!
多分意外と知らない、実験したこともない人も多いんじゃないでしょうか。
読者さんの質問
ハードウェアウォレットのTREZORかLedgerNanoSを購入しようと思っています。
いろんな人が「ハードウェアウォレットは安全だ」と言うんですが、もしTREZOR社やLedger社が倒産したらどうなるんでしょうか?
ハードウェアウォレットってブラウザアプリと連携して使うものですよね。
倒産したらアプリが使えなくなって、仮想通貨資産も取り出せなくなるんじゃないかと心配しています。
結論から言いますが、仮に倒産しても全く心配ありません。
ハードウェアウォレットのリカバリーフレーズは互換性が有る
もしハードウェアウォレットが故障した場合、新しいデバイスで仮想通貨資産を復元させるために”リカバリーフレーズ”を入力しますよね。
このリカバリーフレーズは、互換性があるんです。つまり、
- LedgerNanoSのリカバリーフレーズは、TREZORでも使える。
- TREZORのリカバリーフレーズは、LedgerNanoSでも使える。
お分かりでしょうか。また、TREZORやLedgerだけじゃなく、リカバリーフレーズに対応したウォレットでも互換性があるものなら仮想通貨資産を復元できます。
ハードウェアウォレットは、秘密鍵がデバイスの中に隠されています。んで、秘密鍵がリカバリーシードにコンバート(変換)されているらしい。(詳しい仕組みは分からん)
だからウォレットの互換性があれば、どのハードウェアウォレットで取得したリカバリーシードを使っても資産を復元できます。
どうであれ、さすがにLedger社とTREZORが同時に倒産するという事は無いでしょうから、心配せずにハードウェアウォレットを使えばよろしいかと思います。
お前はリカバリーを実際に試したのか?って??
「分かったよ。じゃぁ本当に大丈夫なのか?お前は試したのか?実際に見せてくれ?」っていう声が聞こえてきそうなので、やりますよ。このエントリー書く為にこれで検証は2回目だぞ(笑)
TREZORのリカバリーシードを使ってLedgerNanoSで復元する
まずはTREZORで保管しているビットコインが、LedgerNanoSで復元できるか実際にやってみよう。
今TREZORに保管しているビットコインの小数点以下末尾は「0422」であることを覚えて頂きたい。
新しいデバイスじゃないので、「×」を選択。
「復元か?」と聞かれたので右側のボタンを押す。
「リカバリーフレーズを入力せよ」
ここからTREZORのリカバリーフレーズ24単語を入力していって復元完了。
↑はい、LedgerNanoSのウォレット画面を開いてみた。ビットコイン保管量の小数点以下末尾にご注目。ちゃんと「0422」です。
トランザクション履歴まで復元されるんですよ。
もちろんビットコインキャッシュも復元されている。LedgerNanoSの場合、なぜか「SPLIT」の方に入っていました。どっちか開ければBCHがちゃんと保管されているので、心配無用。
LedgerNanoSのリカバリーシードを使ってTREZORで復元する
次は逆パターン。LedgerNanoSのリカバリーシードを使ってTREZORで復元してみる。
TREZORのリカバリーフレーズ入力はキーボードが使えるので楽だ。
こちらのウォレットは1.2ビットコイン入ってるもの。ちゃんとトランザクション履歴までしっかり復元できてます。ビットコインキャッシュ、ビットコインゴールドも同様です。
このように、リカバリーフレーズさえしっかり保管しておけば、TREZOR社やLedger社が倒産しても他のデバイスで仮想通貨資産は復元できます。
仮想通貨取引所に置いておくよりは遥かに安全なので、使うことをお勧めします。取引所に置いててハッキング・倒産されたらゼロですからね。
どっちのハードウェアウォレットが良いか?
「わかった。じゃぁどっちのハードウェアウォレットが良いんだ?」と思った人は、まずは自分が保有している通貨で選べばよいと思います。
LedgerNanoS
【対応通貨】
BTC・BCH・BTG・ETH・ERC20トークン・ETC・Ripple(XRP)・DASH・ZCASH・LTC(Litecoin)・NEO・PIVX・STRAT・DOGE・・・・
※Ledger1台で上記10種類前後保管できます。
【特徴】
1台の単価が1万円切る安さ。リップル社のXRPが対応している唯一のハードウェアウォレット。(ただし、XRPは現在TREZORでは復元できません。TREZORで対応してない通貨も同様です。)
【入手先】
アマゾンでも売っていますが、出品者を信じるかどうか次第。マルウェアやウイルスを仕込まれているリスクを背負うことになります。
安全なのはLedger社公式サイトから直接購入することで、2本購入すればアマゾン価格と大差ありません。私ならアマゾンでは絶対買いません。
読者さんでアマゾンから購入された人が、「新品未開封で届いたものがフィルム剝げ4隅をテープで止められて裏面全部シールされていた」との報告がありましたので・・。直接購入しないとこういうリスクがあります。
(LedgerNanoS海外公式からの購入方法はこちらのページで解説しています。)
海外からの購入が不安であれば、日本唯一の正規代理店として株式会社Earthshipさんが認定されています。海外直接より少し割高になりますが、サポートも受けられるのでこちらからの購入も安心できます。
TREZOR
【対応通貨】
BTC・BCH・BTG・ETH・ERC20トークン・ETC・DASH・ZCASH・LTC・モナコイン・NEM(XEM)・UBQ・EXP
NEM、MONAは最新ファームウェアではもう対応しています。
【特徴】
モナコイン・NEM(XEM)が対応している唯一のハードウェアウォレット。値段は1万円超えて高いんですが、ウォレットアプリがしっかりしていて、ビットコインは署名機能が使えます。
機能的に高くて表示バグも少ないので、ビットコインやEthereumなどのメジャーな通貨の保管は私はTREZORにしています。
【入手先】
こちらもアマゾンで売ってますが、リスクはLedgerNanoSで解説した通り。アマゾンからの購入は危ないのでお勧めしません。
(TREZORを海外公式サイトで直接注文する方法は、こちらのページで解説しています)
最後に注意
ハードウェアウォレットは、メルカリやヤフオクなどから絶対買わないこと。
何を仕込まれているか分かったもんじゃありません。大事な資産を預けるものですから、なるべく安全と思われる入手先で手に入れる事が良いと思います。
【追記】
また仮想通貨の種類によっては復元できないものもあります。
例えばLedgerNanoSは「NEO」に対応していますが、TREZORでは対応していません。
この場合、LedgerNanoSのリカバリーシードを使ってTREZORで復元しても、NEOの資産を復元することは出来ません。
この場合は他のウォレットで復元する必要があるのですが、それは各自でどのウォレットで復元できるのかを探す必要があります。
LedgerNanoSで管理できるリップル(XRP)はTREZORでは今のところ復元できませんし、TREZORで管理できるモナコインはLedgerNanoSで復元できません。
「じゃぁハードウェアウォレットも危ないよね」って話になるんですが、その通り。100%安全な保管方法など何処にもないのです。
仮にハードウェアウォレットの会社が突然倒産するとしても、サービス終了前に会社側が「ウォレットから資産を移動してね」とアナウンスがあるものですので、その時になったら他のウォレットに移動させれば大丈夫だと思います。
人によっては、取引所にも数分の1保管しておくなど、分散して管理しています。
リカバリーシードから他のウォレットでXRPを復元する方法もあるらしいのですが、まだ調べてないので分かったらご紹介します。
以上、ご参考頂ければ幸いです。
ではでは。
このブログを書いている人

@マナです。貯金1000万円で2017年から仮想通貨(暗号通貨)売買を開始。座右の銘「外そう、自分のリミッター」。